ローズウォーターの薬理学的効果

イランのマシャッド医学大学によるローズウォータの原料となっているダマスクローズに関する薬学的効果のレポートを、何回かに分けてご紹介します。

出典:US National Library of Medicine
National Institutes of Health
Pharmacological Effects of Rosa Damascena
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3586833

概要
Damask roseとして知られているRosa damascena mill Lは、イランのGole Mohammadiとして知られています。バラ科の最も重要な種の1つです。バラ科はよく観賞植物として知られており、花の王と呼ばれています。
現時点では、200種以上のバラ種および18000種以上の植物が同定されています。公園、庭園、家屋の観葉植物としてのR. damascenaの以外にも、主に香水、医薬品、食品産業での使用を目的として栽培されています。しかしながら、R. damascenaは、その香り効果に関して主に知られています。バラ水は、結婚式で幸せな結婚を保証するために散在し、愛と純潔の象徴であり、瞑想と祈りを助けるためにも使われます。
イラン人とこの植物の間に強い結び付きがあります。その人気は薬効のためだけでなく、それについての神聖な信念によるものです。人々は、この植物を預言者モハメド(ゴール・モハマディ)の花と呼んでいます。なぜなら、その素晴らしい香りが預言者モハマドを思い起こさせるからです。
現在、この植物はイラン(特にカーシャーンで)で栽培されバラ水(ローズウォータ)とエッセンシャルオイルの製造に利用されています。しかし、R. damascenaの油分含量が低いため、また天然および合成代替物がないことから、この植物から生成されたエッセンシャルオイルは、世界市場で最も高価なものの1つとなっています。
R. damascenaはまた、薬用植物として利用されてきた歴史があります。この植物の花、花弁および臀部(種子鉢)からの様々な製品および単離された成分は、様々なin vivoおよびin vitro研究において研究されています。しかし、現時点でR. damascenaの薬理作用を収集するためのレビューはありません。したがって、本レビューでは、最近、多くの研究で発表されているR. damascenaの重要な薬理作用を収集し、考察しています。